労働基準法

2008年08月15日

労働条件通知書の新書式

厚生労働省のサイトからは労働基準法関係の主要書式がダウンロードできますが、8月14日に労働条件通知書の新書式をアップしています。

労働基準法関係主要様式(厚生労働省:主要様式ダウンロードコーナー)



2008年08月02日

個人請負業務の1割に労働者性あり

8月11日付労働新聞第2692号に記事によると、個人業務請負の約1割が社員と同等以上の「使用従属性」を有している、との調査結果を厚生労働省が明らかにしました。

個人業務請負とは、個人と会社が雇用契約ではなく、業務請負契約を結ぶことをいいますが、形式上は請負契約であっても実質は雇用契約である例が少なくありません。

請負業務であれば、会社は安全配慮義務を追うこともなく、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・労災保険料の負担もなく、会社にとってはいいことづくめのようですが、事故発生の際にはトラブルになりがちです。

厚生労働省がこのほどまとめた「個人請負業務の名称で就業する者の就業環境に関する調査研究報告」によると、個人業務請負の役1割が社員と同等かそれ以上の使用従属性を有していることがわかりました。

同調査では以下の5つの基準を使用従属性の判断基準としています。

  1. 仕事の諾否の自由
  2. 時間的拘束性(毎日決まった時間に出社)
  3. 場所的拘束性(毎日決まった場所に出社)
  4. 業務遂行に関する具体的指揮監督の有無
  5. 業務に要した時間に応じた報酬の支払い

社員でも、このうち1つか2つの基準にしか該当しない例が1割以上いるものの、個人業務請負でも3つから5つに該当し、使用従属性が高い(つまり労働者性が高いということ)例が、やはり1割ありました。

使用従属性の高い職種は「運送・配送」が約4割を占めています。自己所有のトラックを業務に使用しているだけで、本来は労働者であるにも係わらず、業務請負契約を結ぶ例が昔から多い業界でもあります。

次いで、「情報処理技術者」「各種メンテナンス」「講師・インストラクター」と続いています。

厚生労働省では、調査結果などを基に、中長期的課題として法的対応を検討することにしています。

↓役立つ情報満載の労働新聞はコチラから3ヶ月無料で試し読みできます。
労働新聞3ヶ月間無料試読申込



2008年07月28日

改正労働基準法成立のカギを握るのは産業界の意志決定

8月4日付労働新聞第2691号の記事によると、平成19年通常国会に上程されて以来、継続審議のまま店ざらし状態にある労働基準法改正案が、臨時国会で成立するかどうか、鍵を握るのは経済界の意志決定だそうです。

政府が提出した同法改正案は、1ヶ月の時間外労働が80時間を超えた場合、賃金割増率50%を義務化(300人以下の中小企業は猶予措置あり)するものですが、80時間超と言えば過労死する水準です。当然野党は反対していました。

それどころか、驚くべきことに経済界が別の意味で反対。人件費が増えすぎると…(過労死の水準ですよ!!)

ところで、政府全体の課題は「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)」推進です。国民の人気をとるためにも、早く時間外割増率をアップした改正労基法を成立させたいところ。

政府は改正案を修正し、賃金割増率50%の適用基準を、時間外労働月60時間超とする方針です。

経済界にとってはホワイトカラー・エグゼンプションが、制度を誤解したマスコミや労働組合に袋だたきに遭い、同改正案に盛り込まれなかったのは、悔しい限りです。

経済界には、改正法成立に何のメリットもなくなってしまいましたが、与党は「与党新雇用対策に関するPT(プロジェクトチーム)」の大臣経験者が中心となり、経済界との調整に当たっているようですが、現在のところ膠着状態にあるようです。

したがって、経済界の意志決定が改正労働基準法成立の鍵を握っていることになります。

↓役立つ情報満載の労働新聞はコチラから3ヶ月無料で試し読みできます。
労働新聞3ヶ月間無料試読申込



2008年07月18日

中央労働基準監督署が9月1日に移転します

中央労働基準監督署が9月1日、現在の九段下から飯田橋合同庁舎に移転します。ハローワーク飯田橋と同じ建物です。1〜5階がハローワークです。

移転先は以下の通り。
〒112-8577  文京区後楽1-9-20 飯田橋合同庁舎内6〜7階

電話
6階
方面 03-5803-7381
安全衛生課 03-5803-7382
業務課 03-5803-7384

7階
労災課 03-5803-7383

移転のチラシは以下をご参照ください。
平成20年9月1日から中央労働基準監督署は移転します 【PDF:57KB】 



2008年07月13日

「名ばかり管理職通達への憂慮」について  5

ビジネス法務2008年8月号に石嵜信憲・上屋真也両弁護士が連名で、「名ばかり管理職通達への憂慮」と題する一文を載せています。

平成20年4月1日付で、厚生労働省労働基準局監督課長名で都道府県労働局長宛に出された通達「管理監督者の範囲の適正化について」(基監発第0401001号)を批判しています。

先のマクドナルド判決は、あくまでも民事に関する未確定の判決(高裁に控訴されています)であるにもかかわらず、上記のような通達を発し、さらに同判決への世論の反響を利用して、労働基準法本来の規定を無視した行政指導を行うことは労働刑法である労働基準法の運用のあり方として妥当とは言い難いということ。

我が国では、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。(憲法31条)」と罪刑法定主義が規定され、その派生原則として、刑罰の適用範囲を広げる類推解釈は禁止されています。行政指導に関しても、刑事罰を背景としている以上、類推解釈が禁止されるべきものです。

そもそも労働基準法立法の段階では「監督の地位にある者」と「管理の地位にある者」とは別扱いされていた(条文上「監督若しくは管理」と規定されていることからも当然です)にもかかわらず、通達が管理監督者として、一緒くたにしているのはおかしいということ。

立法段階では賃金面の基準を明確に否定していたにもかかわらず、昭和63年に突如として出された「賃金等の待遇面においても無視し得ない」と立法意思を無視した通達は妥当ではないということ。

労働基準法の適用範囲は事業場単位であるので、経営者との一体性については事務所・事業所単位での一体性があれば足り、経営全体との一体性など求めるべきではないということ。

昭和22年、63年に出された通達が示す解釈は、立法意思及び労働基準法の文言以上に「監督若しくは管理の地位にある者」の範囲を限定したもので、行政指導も、この通達に従って行われてきました。

通達が示してきた解釈は、労働基準法37条(割増賃金)違反などによる可罰範囲を拡大するものであり、罪刑法定主義の観点からして間違ったものであると言わざるを得ない、としています。

以上の詳しい記事が載っているビジネス法務2008年8月号は以下から購入できます。

楽天は以下から
ビジネス法務 2008年 08月号 [雑誌]


アマゾンは以下から



2008年07月11日

東京多摩地区の労働基準監督署による指導が強化されます

7月21日付労働新聞第2689号の記事によると、東京多摩地区を管轄する八王子・立川・青梅・三鷹・町田の各労働基準監督署は、連携を強化し、労働者等からの情報提供が目立っていたり、是正勧告後も状況が改善されていない事業場から、監督指導を強化していく方針です。

対象となるのは多摩地区に本社があり、支店・営業所を展開している企業の事業場です。

特に業種は限定せずに、多摩地区に分散した企業の支店・営業所へ毎月1回、一斉に監督に入り、企業の本社がある所轄労働基準監督署が各労働基準監督署の是正指導文書をまとめて、後日直接本社へ手渡します。

以上のような最新の情報が手に入る労働新聞は下記より3ヶ月無料で試し読みできます。
労働新聞3ヶ月間無料試読申込



2008年07月03日

元添乗員に残業代を支払うよう、是正勧告

asahi.com(朝日新聞社):元添乗員の残業代未払い JTB子会社に是正勧告 - 社会
旅行添乗員の労働条件の改善に取り組んでいる全国一般東京東部労働組合は2日、東京・中央労働基準監督署がJTBの子会社「JTBサポートインターナショナル」に対し、元添乗員への残業代などの支払いを求める是正勧告を出したと発表した。
JTBサポートインターナショナルでは、ツアーの添乗員は労働時間が算定しがたいとして、実際の労働時間とは関係なく、一定のみなし労働時間だけ働いたとみなす、みなし労働時間制を採用していました。続きを読む

2008年06月22日

店長は管理職:「ワタミ」渡辺社長

本日の日経朝刊7面「人こと」欄でワタミの渡辺社長が「店長を管理職からはずすことは考えていない」とワタミの株主総会での渡辺社長の話を伝えています。

渡辺社長は「店長の権限を拡大し、自分の店だという楽しさや責任をもっと持ってもらいたい」と話しています。

彼はまた「仕事内容を細かく決められて働くよりも、外食では自分の裁量で決められる部分が多い方が前向きに仕事ができる」とも話しています。

そういえば最近、NHKスペシャルで名ばかり管理職問題を取り上げていましたが、その中で、ある地方の工場で課長職が管理監督者に該当しないとして、労働基準監督署の是正勧告を受け、社長はやむなく課長職を管理監督者から外し、残業代を支払う羽目に陥り、それまで管理監督者として、労働時間の枠にとらわれず、自由に遅くまで働いていた課長さんが、午後8で帰らなくならなければならなくなって、やる気をそがれてしまった話が紹介されていました。

当該従業員が管理監督者に該当すかる否かは、多分に民事的な問題であり、一介の労働基準監督官に判別できる問題ではありません。いったい何を先走ってくだんの監督官は是正勧告をしたのでしょうか?

若い監督官でやる気満々、「やったるで」という意気込みだったのでしょうか?

ああ、もし、くだんの工場に監督署と戦う気力のある社労士が顧問として入っていたら、と思います。社労士とは顧問契約を結んでいなかったのか、さもなければ、不幸なことに、手続き専門で、監督官と戦う気力のない社労士と契約を結んでいたか。

それなりの社労士と顧問契約を結んでいたら、監督署のいいなりにならずにすんで、課長さんは管理監督者として誇りを持って働いていられたのに、と思うと残念でなりません。



2008年06月18日

月60時間以上の残業で割増率50パーセント以上へ:与党

NIKKEI NET(日経ネット):経済ニュース −与党、残業代基準下げへ調整
自民、公明両党は17日、2007年の通常国会から継続審議となっている労働基準法改正案について、残業代の割増率を50%以上とする残業の基準時間を現在の「月80時間超」から引き下げる方向で調整に入った。

公明党は「月60時間超」を主張しているそうですが、「月80時間超」で割増率を50パーセントにする案でさえ、経済界は反発。月80時間の残業は過労死の水準です。それでも反発するとは経済界は一体どういう神経をしているんでしょうか。

残業など本来はゼロにすべきですが、業務料が増えても解雇規制の厳しい正社員の数を簡単には増やせない以上、ある程度の残業もやむを得ない事情が経営者側にはあります。

そうはいっても、80時間は多すぎます。60時間でも多すぎます。私は45時間も超えたら50パーセント以上の割増率にすべきだと思います

企業に対するペナルティーとして割増率を引き上げて時間短縮に取り組まざるを得ない状況を作り出したらいいと思います。当然、風呂敷残業などもってのほかですがね。



2008年06月06日

「管理監督者の範囲」について・・・ちまたにあふれる誤りを正してみましょう

いわゆる「管理監督者の範囲について」は、ちまたに大きな誤りがあふれています。

恥ずかしながら私も、つい先日、中川恒彦氏のセミナーを聴くまでは誤解していました。

たとえば、通達昭和22年9月13日発基17号はすでに廃止されているといこうこと。

廃止された通達の内容は以下の通り。
「監督又は管理の地位にある者とは、一般的には局長、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場に在る者の意であるが、名称にとらわれず出退社等について厳格な制限を受けない者について実体的に判断すべきものであること。」

昭和63年3月14日、これが以下のように改正されました。
「・・・これらの職制上の役付者のうち、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限って管理監督者として法第41条による適用の除外が認められる趣旨であること・・・」(昭和22年9月13日発基第17号、昭和63年3月14日基発第150号)

つまり管理監督者とは出退勤について厳格な制限を受けない者(重役出勤)ではなく、規制の枠を超えて活動せざるを得ない者(だれよりも早く出勤し、誰よりも遅くまで働かざるを得ない)ということです。

ところが、裁判になると、今や廃止された通達が復活してしまうんですね。「原告は勤務時間に対して自由裁量が無かったから管理監督者ではない」などと・・・

そうそう、それから新旧通達とも「労務管理について経営者と一体的な立場に在る者」を管理監督者として位置づけていますが、これまた裁判になると「企業全体の事業運営に関する事項について経営者と一体的な立場に在る者」などと拡大されてしまうんですね。そんな人は役員しかいないでしょう?

そして、多くの書籍やNHKスペシャルまでも大間違いを犯して管理監督者とは、「管理監督者とは労働時間について厳格な規制を受けない者」「企業全体の事業運営に関する事項について経営者と一体的な立場に在る者」などと言ってしまうんですね。

管理監督者については労働時間が問題なのではなく、一番大きな問題は、待遇にあると思われます。

マクドナルドの店長も年収1,000万円であれば裁判を起こさなかったでしょう。ちなみにマクドナルドの店長の平均年収は707万円とか。30代で700万円台なら結構な収入だと思うのは私だけでしょうか。

しかしながらB評価だと年収635万円。ここまでくると労働時間、権限、待遇からして管理監督者というには疑問がありますが。



とれまが人気ブログランキング
労働新聞3ヵ月無料試し読み
労働新聞


経営・人事・労務に関する情報満載の週刊「 労働新聞」が今なら、3ヶ月間無料で試し読みできます。厚生労働関係の 助成金法改正の動向がいち早く手に入ります。
また、労使トラブル解決実例、労働判例、人事・賃金制度実例紹介、労務管理実務相談コーナーなど実務に役立つ内容が満載です。
更に購読契約していただくと、 モデル就業規則、各種社内規定、人事制度などの豊富な資料が送料のみで手に入ります。
企業経営者、人事・労務担当者、労働組合役員、社会保険労務士他人事・労務に関心のある方全てにお薦めできます。
▼まずはコチラから無料試読のお申し込みを!!
労働新聞3ヶ月間無料試読申込
最新記事
Categories
Archives
Powered by クリップ
QRコード
QRコード
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Profile
Links
楽天市場
楽天市場
楽天市場

更新日時:2008/08/20